2011年2月21日月曜日

浦島太郎、旧同潤会青山アパート跡を訪ねる。


ある程度年配の方なら知っている表参道のランドマークとも言われていた旧同潤会青山アパート。2006年に地上6階地下6階、延床面積34,061m²、約100店舗の専門店が集う商業施設、38戸の住宅、全196台の駐車場で構成された複合施設「表参道ヒルズ」として生まれ変わった。今では懐かしき同潤会青山アパートは1927年に関東大震災後に発足した財団法人同潤会が建築した鉄筋コンクリートの集合住宅だ。木造で密集した市街地が大きな被害を受けた大震災の教訓で不燃の鉄筋コンクリート造で住宅を供給することをその目的として造られた建物だった。その後、同潤会が解散し住宅営団がこれを引き継ぎ、更に東京都が引き継いで居住者に払い下げられた経緯がある。流石に老朽化で建て直しが必要となったが文化的な価値があるとのことで建て直しに対し反対運動も起こったほどだった。実はこの「表参道ヒルズ」には初めての訪問だった。中に入ると道の傾斜を活かした螺旋階段のような吹き抜けを周回する通路が最上階まで続きエスカレーターや階段等を利用しないで各フロア(?)の商業施設を見て歩くことが出来る。どうもこの奇抜なコンセプト建物の設計は安藤忠雄氏らしい。なにはともあれ15年振りとなる旧同潤会青山アパート跡を訪ねて浦島太郎になった様な感覚であった。

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