2011年9月7日水曜日

明治の灯り「本郷館」解体される。 


今月初めのブログで紹介した明治時代の木造3階建ての「本郷館」が解体されてしまった。明治に建築された高級下宿「本郷館」は東京大学(帝大)の近くと言うこともあり、二葉亭四迷・宇野浩二・徳田秋声など多くの文人や学人などが住んだ歴史ある建物で現存する木造3階建ての家屋としては最古とされていた。また近年でも歴史を愛する若い人(東大生等)からの入居希望もあったと聞く。ただ安全性の問題などから入居が不可能となってしまったのが解体の理由とされている。本郷館解体の報に多くの人から移築保存の希望もあり、私も個人的には移築希望であった。ただ今回解体された本郷館のあまりもの大きさ(規模)を目の当たりにし、素人ながら「これは移築保存は無理!」を実感した。この本郷館が建築されたのが明治38年だから今年で106年になる。部屋数70室で1人が4年住んだとして1900人弱の人々の歴史(人生)がこの「本郷館」に凝縮されていたのだと思うと解体された建物の残骸を見ながら複雑な気持ちになってしう。

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