2018年7月12日木曜日

働者の町・山谷の時代の流れを見つめるあしたのジョー。

今日のブログも昨日に続いて「三ノ輪・竜泉・千束界隈撮影会」のお話です。吉原大門交差点から有名な土手の伊勢屋が見えますが、この伊勢屋から数拾メートルのところに「あしたのジョー」像が在ること知らない人は結構居るようです。因みに「あしたのジョー」は、ちばてつや先生による大作ボクシング漫画で物語のスタートが山谷・泪橋なんですね。そんな事で、このジョー像が在る土手の伊勢屋辺りから泪橋に通じる商店街を「いろは会商店街」と言って、別名あしたのジョー商店街とも言われています。昨年までは約300メートルのアーケードが設けられ、日雇い労働者の町・山谷の商店街として機能していました。ところが時代の波と共に日雇い労働者の仕事も激減し、更に労働者の高齢化もあり、山谷の面影も少なくなっているように思えます。商店街のアーケードを老朽化で撤去したことで店舗の廃業もあり、ここに初めて訪れる人は巨大なアーケード街だった事を想像する人は皆無と思います。失礼ながら寂れてしまった商店街の幾つかの店頭にあしたのジョーに登場した丹下段平、力石徹などのイラスト看板が寂しく置かれている光景は時代の流れを感じます。今の人に「山谷」と言っても分からないのではと思いますし、労働者の簡易宿泊所は外国人観光客向けに安価な宿泊施設としてリニューアルされているところも多いそうです。2020年の東京オリンピックまでに、その変貌するスピードは更に加速されそうですね。

高架下のあの人は鉄道写真家の中井精也さん?

先週、土曜日に開催した「三ノ輪・竜泉・千束界隈撮影会」のこぼれ話です。歓楽街・吉原、投込寺・浄閑寺を抜けて三ノ輪エリアに戻り、最後の撮影ポイントの都電・三ノ輪橋駅〜ジョイフル三ノ輪商店街に向かって歩いていると、鉄道高架下の壁面に都電、スカイツリーをバックにした黒い帽子を被った和やか顔の人間のイラストを発見しました。あ〜っ、このモデルは今年ジョイフル三ノ輪商店街にギャラリーを開設した鉄道写真家の中井精也さんだな!と直ぐに分かりました。そこから数分で中井精也さんの「ゆる鉄画廊」に到着しました。中井精也さんに「あのイラストは中井さんですよね?」とお聞きすると「3年ほど前に書かれたもので僕ではないのですよ」とのことでした。撮影会に参加されていた方が「帽子の下、左右に長い髪の毛を書けば完全に中井さんですね」と一言。うむ、確かに写真を見比べれば帽子の下の長い毛があれば完全に中井精也さんですね。何せバックには都電も描かれているのですから。次回のイラスト修復時には髪の毛が足され、完全に鉄道写真家・中井精也さんになる事を予想します。皆さんはどう思われますか?ジョイフル三ノ輪商店街の理事の皆さん期待していますよ。